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モヒカン故郷に帰る

バカヤロー! だけど、ありがとう。家族が集まれば、最高で最強!

4/9(土)テアトル新宿ほか全国公開<br>(c)2016「モヒカン故郷に帰る」製作委員会
4/9(土)テアトル新宿ほか全国公開
(c)2016「モヒカン故郷に帰る」製作委員会
映画『モヒカン故郷に帰る』

出演:松田龍平 柄本 明 / 前田敦子 もたいまさこ 千葉雄大
   美保純 木場勝己 小柴亮太 富田望生
監督・脚本:沖田修一(『南極料理人』『キツツキと雨』『横道世之介』)
主題歌:細野晴臣「MOHICAN」(Speedstar Records) 音楽:池永正二

ストーリー

モヒカン頭がトレードマークの売れないバンドマン永吉。妊娠した恋人・由佳を連れて、故郷・戸鼻島(とびじま)へ結婚報告をするため7年ぶりに帰る。永吉たちを待ち構えていたのは、矢沢永吉をこよなく愛す頑固おやじ・治と筋金入りのカープ狂の母・春子、そしてたまたま帰省していた弟・浩二の3人。家族がそろえば、いつもど派手な親子喧嘩が始まる。そんな時に親父のガンが発覚。治の願いを叶えるため、永吉はピザを取り寄せたり、父の代わりに吹奏楽を指揮したりと奮闘し、不器用にぶつかりあいながら、喧嘩したり笑い合って離れた時を埋めていく。そして治が強く望む永吉と由佳の、島を挙げての手作り結婚式が始まろうとしていた――。家族が集まれば、最高で最強! 現代版究極のホームドラマが、この春日本を熱く盛り上げる!

みどころ

『舟を編む』で国内映画賞の主演男優賞を総なめにした松田龍平が、モヒカンヘアーになって演じた本作品『モヒカン故郷に帰る』。広島を舞台に親不孝な息子が父親と別れの時を過ごす様を描いた本作品は、泣けるはずなのに先に笑いがこみあげてくる、そんなエンタメ大作となった。

「YAZAW○は広島の義務教育」と吹奏楽部にロックを演奏させるほどYAZAW○ファンの治(柄本明)のもとに、モヒカンヘアーの永吉(松田龍平)が帰省するところから物語が始まる。親不孝街道まっしぐらの彼だったが、治のガンが発覚したことをきっかけに、少しずつ人間的に成長していく。コメディー要素が強い中にヒューマンドラマを埋め込み、笑いと感動が同時に押し寄せてきた。親の死を目の前にしたとき、自分に出来ることを探し、必死になって親孝行しようとする彼の姿に涙腺が刺激される。

そんな感動をかき消さず、だけど湿っぽくならない絶妙なバランスで、笑いを誘うシーンが登場する。映画冒頭でいきなり松田龍平のデスボイス(がなり声での歌唱)が炸裂したかと思えば、柄本明はYAZAW○ファン全開で他人に接する。親との別れが題材でありながらそこまでシリアスなシーンはなく、何度も声を出して笑ってしまったし、何度もうるっとしてしまった。

声を出して笑えるのに、キャストの台詞が、演技が、心に染み渡る。こんな経験の出来る作品はそうそうないだろう。おそらくこの春トップクラスに笑って泣ける一本と、胸を張ってオススメする。

Text by EISUKE