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Cute Movies

海すずめ

届けたい、待っている人に。

2016年7月2日(土)有楽町スバル座ほか全国ロードショー<br>(c)2016「海すずめ」製作委員会
2016年7月2日(土)有楽町スバル座ほか全国ロードショー
(c)2016「海すずめ」製作委員会
海すずめ

出演:
武田梨奈 小林豊
内藤剛 岡田奈々 目黒祐樹
吉行和子 ほか

監督・脚本:大森研一
主題歌:「ただいま。」植村花菜(キングレコード)

ストーリー

主人公の赤松雀(すずめ)は、愛媛県宇和島市の市立図書館“自転車課”で働いている。自転車で図書を配達する係だ。彼女はかつて華々しく小説家としてデビューしたものの、2作目がかけず、東京から故郷に戻ってきた。どこか投げやりな様子の雀を、家族たちはもどかしい思いで見守っている。
ちょうど街では「宇和島伊達400年祭」の準備で盛り上がっているが、その武者行列で復元させるお姫様の打掛の刺繍図録が見つからず、大問題に!
自転車課の同僚である、元ロードレーサーの岡崎、雀に触発されて小説家を目指すハナ、そして雀の3人は、一丸となって図録捜索に乗り出す。だがそんななか、さらに自転車課の廃止案が浮上。ピンチを打ち砕くべく、かむしゃらに走り始めた雀は、はたして図録を見つけることができるのか? そして新たな小説執筆へ歩き出すことができるのだろうか?!

記者の見どころ

21世紀になってなお殿様が存在する街、愛媛県宇和島市。そんな街を舞台に、一冊の本をめぐる歴史ロマン・青春ムービー『海すずめ』が誕生した。

“本探し”“自転車科の存続”“二冊目の執筆”という3本の線を絶妙に絡ませ、爽やかな成長物語が完成した。一冊の本を巡り、さまざまな人の人生が動き出す。何かに挫折した人たちが再び希望を持ったとき、彼ら(彼女ら)の夢が近づいてくる。作品終盤の蔵でのシーンは、全ての登場人物の気持ちが繋がった名シーンだ。

『ハイキックガール』や深夜ドラマ『ワカコ酒』、頭突きで瓦割りをするCMなどが印象に残る武田梨奈を主演に迎え、この作品の持つ爽やかで芯のある魅力が引き出された。これまでアクションの印象が強かった彼女の転換期とも言える作品で、自分に自信のない一人の女性を演じきった。

本屋の縮小や活字離れが“社会問題”から“当たり前”になりつつある現代社会だからこそ、ぜひ鑑賞して欲しい本作品。この作品が、本が好きなあなたにとどきますように。

Text by EISUKE